養護教諭に求められる能力で最も重要なのは、冷静な判断力です。
保健室を訪れた生徒の話をじっくりと聞き、サポートする姿勢を持つことはもちろん重要です。
しかし、いつでも一人の生徒に関わっているわけにはいきません。
一人の生徒に踏み込みすぎず、全ての生徒に一定の距離を置いて接し、病気や虐待などの兆候を発見したらすぐに専門家に任せることが大事です。
また、家庭内の問題で校内での問題解決が難しい場合に、連携できる医療機関や公共機関との協力関係も必要になります。
いざという時に対応できるよう、普段から良い関係を築き上げ、万が一の時には情報共有・対策を迅速に行えるようにしておきましょう。
常日頃からメディアを通じて、最新の医学に関しての知識を得ておくことも大事です。
養護教諭は、医療行為を直接行うわけではありません。
しかし、保健室にやってきた生徒の状態を見て、医療機関を受診させるべきか安静にしていれば問題ないかを見極める必要があります。
そのため、医学に関する基本的な知識や、ケガや体調不良に対する緊急の応急処置を行う能力が必要です。
心肺蘇生法を覚えておき、実践できる能力を備えておくと、生徒の生命を守ることにつながります。
保健室を管理する能力も大事です。
養護教諭は、基本的に1校につき一人です。
そのため、備品の管理・書類整理・業務管理を、たった一人で滞りなく行えなければなりません。
事務作業に追われつつ、生徒へのサポートも求められるため、複数の事を同時に行えるとさらによいでしょう。